これじゃ市に住んでる人は誰も飛ばせない…
アメリカ連邦航空局(FAA)が、スーパーボウルの会場をドローン飛行禁止区域にこっそり設定したのをご存知でしょうか? そして、それがどれだけ広いかも。なんと、周囲の半径30マイル(約50km)です! これはフェニックスそのものよりも巨大な区域です。いくらなんでもやり過ぎでは…。
連邦航空局が設定したのは、日曜日にスーパーボウルが行われるフェニックス大学スタジアムに近づくにつれて、いくつかの段階に分かれた臨時飛行制限と呼ばれるものです。最初の半径10マイル(約16km)は飛行機全般、広告やメディア、飛行船、無人飛行機の侵入を禁止しています。第二段階は半径30マイル先まで届き、予め決まったフライトプランやトランスポンダー、管制塔との双方向通信機が無い飛行機は禁止です。
半径30マイルがどれくらいの大きさかというと、こんな感じです:
ちなみに、フェニックスには既に飛行禁止区域が存在します。2つの空港と、空軍基地の周辺ですね。しかし、スーパーボウルの為の区域に比べたら微々たるものです。
酔っ払った政府関係者がDJI Phantomをホワイトハウスに着陸させた、ワシントンDCにこの半径30マイルを当てはめるとこんな風になります。なんと、区域は遥か先のボルチモアまで届きそうです。
勿論、何万人と言う人が観戦し、更に何百万人もの人が中継を観るスーパーボウル程の一大イベントともなれば、セキュリティ面での不安要素は多く、連邦航空局がドローンを禁止にした判断は間違いではありません。しかし、ここまで厳重な禁止令を出すという事は、彼らはドローンに関するルールを過剰なまでに厳しくする事もいとわないというメッセージなのです。
市販のドローンに関する規定を彼らがもうすぐ決定するという時に、こういう事が起きるのはとても不安です。というのも、その規定がかなり厳しく、ドローンのオペレーターはパイロットライセンスを取得せねばならない可能性があるからです。
スーパーボウルで事故を望む人はいませんが、これでは連邦航空局の気分次第で、手のひらサイズのドローンですら空から締め出せる前例を作っている事になります。スコッツデールはスタジアムから何マイルも離れた都市ですが、スーパーボウルの最中に誰かがそこでドローンで遊ぼうとしたら、連邦航空局のバカバカしく広い禁止区域に引っかかって問題となってしまうのです。
スーパーボウルはアメリカの素晴らしい伝統です。この過剰な規制、アメリカ人はどう思っているのでしょうか?
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